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NEWS&TOPICS一覧

2023/05/01
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ラジオNikkei(3月28日)/ 林秀毅 特別招聘教授(国際関係学研究科)が「新興国マーケット情報」コーナーに出演しました。 ======== テーマ:グローバルサウスのリスク ======== 「1.今後の経済発展を目指す「グローバルサウス」の国々が関心を集めています。しかしこれらの国々のリスクにも注目する必要があります。 2.元々、貧富の格差が大きかった中南米では、新型コロナの影響や食料・エネルギー価格の上昇によって国民の不満が高まり、ブラジル・チリなどで左翼政権が誕生しています。 3.そのため、外交面では中国との関係強化、経済政策では希少な金属の生産国有化といった懸念材料が生まれており、日本企業や投資家は注意が必要でしょう。」

2023/03/30
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ラジオNikkei(3月28日)/ 林秀毅 特別招聘教授(国際関係学研究科)が「新興国マーケット情報」コーナーに出演しました。 ======== テーマ:ウクライナ情勢とグローバルサウス ======== 欧米と中ロの対立が続く今、なぜグローバルサウスと呼ばれる途上国が注目されているか、これらの国の経済状況に注目し解説しました。 「-3月21日、岸田首相がウクライナのゼレンスキー大統領を訪問し、今後の復興などについて協議しました。 – 同日、中国の習近平氏がモスクワのプーチン氏を訪問し、両国の親しい関係を確認しました。 – 欧米と中露の対立が深まる中、存在感を増しているインドなどグローバルサウスと呼ばれる国々には、発展途上の自国経済への支援をこれら双方の大国から受ける狙いがあるでしょう。」

2023/02/28
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ラジオNikkei(2月21日)/ 林秀毅 特別招聘教授(国際関係学研究科)が「新興国マーケット情報」コーナーにて解説しました。 ======== テーマ:ウクライナ侵攻1年とトルコ地震 ======== 「-ロシアによるウクライナ侵攻から1年となる直前に、バイデン米大統領が電撃的にウクライナを訪問し、同国への強い支援が変わらないことを示しました。 -一方、トルコの地震による深刻な被害は、エルドアン大統領への批判につながっています。しかし、人道的な見地に加え、NATOの加盟国でありロシアとの仲介役を務め る重要な国であるトルコに対し、今後、欧米からの支援が強まると予想されます。」

2023/01/27
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ラジオNikkei(1月24日)/ 林秀毅 特別招聘教授(国際関係学研究科)が「新興国マーケット情報」コーナーにて解説しました。 ======== テーマ:世界の十大リスクと新興国 ======== 「-今年後半にかけインフレ率が期待されたほど低下しなかった場合、新興国から経済危機が表面化するリスクが高まります。 -一方、今年は水不足が世界的に深刻化し、特にアフリカ・サブサハラといった貧しい新興国で、飢饉などの深刻な影響が懸念されます。 -ロシア・中国国内の混乱が続く中、今後はインドの経済成長への期待が一段と高まるでしょう。」

2023/01/06
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ラジオNikkei(12月27日)/ 林秀毅 特別招聘教授(国際関係学研究科)が「新興国マーケット情報」コーナーにて解説しました。 ======== テーマ:ウクライナ侵攻と中国ゼロコロナ政策の転換 ======== 「今般、ウクライナのゼレンスキー大統領が米議会で行った演説は、ウクライナへの支援は米国及び広く世界の民主主義を守ることにつながる、という「大義」を強調する歴史的な内容となりました。 今後、経済面でも一層苦境が強まる中で、ロシアがさらに強硬な手段に出るか、あるいは柔軟な姿勢に変化するのか、ボールはプーチン氏に投げられた、と考えます。 一方、中国ゼロコロナ政策の唐突な転換は、中国の現体制が権力基盤の維持を重視し、国民の生命や医療従事者の負担を軽視している現れと言わざるを得ません。 経済面でも、従来、改革開放路線下で国家と企業が協力し経済成長を進めてきましたが、今後は国家の規制を嫌う企業が中国から国外に移転するケースが増えるでしょう。」

2022/11/29
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ラジオNikkei(11月24日)/ 林秀毅 特別招聘教授(国際関係学研究科)が「新興国マーケット情報」コーナーにて解説しました。 ======== テーマ:中国からASEANへ ======== 「11月、東アジア首脳会議、G20など重要な会議がASEANで相次いで開催され、主要国が集まり議論する貴重な場となりました。 経済面でASEAN諸国は主要国と広く貿易・投資関係を維持していることが、政治外交面でもプラスに働いているといえます。 また、中国経済がゼロコロナ政策などにより減速に向かう一方、ASEAN諸国は成長を続け一つの経済圏を形成しつつあることも特筆されます。 」

2022/11/04
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ラジオNikkei(10月25日)/ 林秀毅 特別招聘教授(国際関係学研究科)が「新興国マーケット情報」コーナーにて解説しました。 ======== テーマ:プーチンと習近平 ======== 「ウクライナに対するロシア国内の反発が、9月の部分動員令をきっかけにようやく表面化し、働き手の世代が海外に流出する事態が生まれています。 一方、ロシアの劣勢を機に懸念が高まっている核などの使用について、プーチン氏は、国際的な批判には関係なく、核使用により劣勢を挽回できるというリターンと、 自らの艦隊などが反撃を受けるリスクを冷静に比較しており、その意味で使用の可能性は高くないものの否定はできない、と考えます。 -中国では今回の共産党大会において、習近平氏の体制が確立されるなか、経済政策を知る要人が退任ないし降格となりました。 今後は第一に、ゼロコロナ政策の悪影響が落ち着いても、体制維持が経済運営に優先され今後も同様の問題が生じるであろうこと、 第二に、本年中にも人口減少に転じたとされる中、有効な対策が打たれなければ中国経済の活力が失われるという市場の懸念が高まり、資本の流出につながることが懸念されます。 -以上、ロシア・中国は、国際的な批判にかかわらず現在の体制維持が最優先されるため、今後、国内では経済の活力が失われ、そのことが人材や資本や流出に生じるという悪循環が生まれる 点で共通している」

2022/08/30
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ラジオNikkei(8月23日)/ 林秀毅 特別招聘教授(国際関係学研究科)が「新興国マーケット情報」コーナーにて解説しました。 ======== テーマ:ウクライナ侵攻6か月と新興国 ======== 「1.ロシアによるウクライナ侵攻が6か月を迎え、依然先行きが見えない背景には、元々歴史的・地理的にウクライナ東部を中心に和平交渉で決着することは困難である上、ロシアに対する経済制裁の効果が中国などの支援により、限定的になっていることが挙げられます。 2.一方、欧米先進国では、インフレの急伸による国民生活への打撃が大きく、ウクライナ支援について各国間の姿勢に温度差が生じています。 3.新興国もまたエネルギー・食糧価格の上昇により、危機の表面化しているスリランカに続き、今後はパキスタンなど対外収支の赤字と多額の借入返済を抱える国々の行方が注視されます。」

2022/07/27
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ラジオNikkei(7月26日)/ 林秀毅 特別招聘教授(国際関係学研究科)が「新興国マーケット情報」コーナーにて解説しました。 ======== テーマ:スリランカ情勢とインド太平洋戦略 ======== 「1.ウクライナからの穀物輸出をめぐるロシアとの交渉難航は当面続き、世界の新興国経済に大きな打撃。 2.スリランカは元々、中国に依存した過大投資とコロナ禍による観光収入の減少があり、現在、経済が破綻状態に。 一方、太平洋諸国間の政治対立に乗じ、中国がこの地域との関係強化を模索。 3.どちらも背景には、経済支援によりインド太平洋において、政治的な存在感を高めようとする中国の意図が。」

2022/06/23
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ラジオNikkei(6月21日)/ 林秀毅 特別招聘教授(国際関係学研究科)が「新興国マーケット情報」コーナーにて解説しました。 ======== テーマ:ウクライナ侵攻と物価高 ======== 「-ロシアのウクライナ侵攻が続き戦況が予断を許さない状態にある中、欧州を始め、世界でエネルギーと食糧価格が急上昇しています。欧州が強い経済制裁を実行しロシアへのエネルギー依存を断つことを目指していること、ウクライナには依然、穀物の輸出余力があるもののロシアがこれを海上で妨げていることが直接の原因です。 -これに対し、主要国の中央銀行は利上げを実施していますが、その効果は限定的です。さらにフランス・英国などで、物価上昇により国民が政府に対する反発を強め、政治の不安定化につながっています。 -同時に、中近東・アフリカなどの途上国でも、食糧の不足を中心とした深刻な影響が生じています。周辺には、2011年末以降の「アラブの春」以降、政治的に不安定なままの国が多いことが懸念されます。」