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在学生の声-池田征央さん

池田 征央さん

MBAプログラム

明治安田生命保険相互会社

 

 

会社からの派遣で、IUJで2年間、MBAのプログラムで学びました。MBAを学ぶことの意義は、人によって様々だとは思いますが、自分にとってのIUJでの一番の学びは、当たり前のことのようですが、あらためて会社を動かすには人が重要だ、ということです。どんなに良いマーケティングが出来たとしても、どんなに良い経営戦略が立てられたとしても、どんなに効率よくコストを下げられたとしても、最後はそれに納得して実行に移す人達がいて初めて組織が動く、ということでした。

IUJには様々な国から学生が集まるため、国レベルで経営や仕事のこなし方の価値観が異なり、グループワークで作業を分担して進めることに最初は苦労しました。時には、課題解決の方法は合意できているのに、作業の進め方で意見が合わずに先に進めないこともありました。これは、多国籍ではない会社でも起き得ることで、例えば、新規事業に力を入れ始めることが正しい選択であったとしても、既存の主力事業をないがしろにした結果、従業員のモチベーションが落ち、会社全体の収益力が下がるというケースも実際の授業で学びました。多分私は、もしIUJではなく、学生の国籍が偏っている別の大学で学んでいたら、組織にいる人達にどのように納得して動いてもらえるかを考える視点や感性の重要性に気が付けないままに修了していたかも知れません。

印象に残っている授業の一つに、「日本の産業発展とその背後のイノベーション」という、日本の製造業がどのようなメカニズムで発展を遂げたのかを学ぶものがありましたが、ここでも、経営者や従業員の気質が組織文化を作り上げ、それを土台に競争力が創出され、これまでの発展があったと解釈しました。

経営理論やフレームワークを学ぶことは、ネットや書籍でも簡単にできる時代ですが、それを、文化や価値観が異なる人達と納得が行くまで議論し、実際に組織として意見をまとめる経験の出来る環境の質の高さは国内MBAではIUJがトップクラスなのではと思います。

異文化理解の本質は、どんな価値観の人とでも協働出来ることだと個人的に考えていて、これは多国籍企業ではない大企業でも間違いなく役立つと考えます。会社に戻ってからも、おそらく全体最適の視点で個別業務の意義や各部署の立場・機能を考えるよう意識すると思います。今後は、IUJでの学びを活かし、より高い視座で業務に取り組んでいきたいと思います。