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国際関係学総代スピーチ2025

謝辞国際関係学研究科 2025年度修了生

国際関係学研究科国際関係学専攻 修士(国際関係学)

Mustafa, Muhammad Namaan

橘川学長、ご列席の先生方、ご来賓の皆様、ご家族の皆様、そして共に学んだ修了生の皆様。
本日は、皆様に心よりお慶び申し上げます。
このように国際関係学研究科2025年修了生代表として皆様の前でお話しできること、大変光栄に思うと同時に、深い謙虚の念と感謝の気持ちでいっぱいです。
この瞬間は、私一人の成果ではありません。私たちのそばで支え、困難の中で励まし、可能性を信じ、迷いの時にも思いやりをもって寄り添ってくださった、すべての方々のご支援の結晶です。
2年前、私はJDS奨学金制度を通じてパキスタンから日本にやってきました。公務員として、自身の理解を深め、能力を広げ、より良い形で国に貢献するという明確な目的をもって学びの旅に出ました。そして国際大学での経験は、そのすべての期待をはるかに超えるものでした。
国際大学は、学術的に厳しい環境であるだけでなく、異文化交流と自己変革の場でもありました。文化や職業的背景が異なる人々が一つの目的のもとに集まり、知識と国際協力を追求しました。静かで雪に包まれた南魚沼の町で、私たちは固い絆を築き、これまでの固定観念に挑戦し、より豊かで包摂的な世界観を育むことができました。
私にとってこの2年間は、深い個人的喪失の期間でもありました。昨年10月、私の人生の土台であった最愛の母を亡くしました。彼女の静かな強さと揺るぎない祈りは、今も私の心の中に生き続けています。
そして、父へ。あなたの強さと品格は、本当の意味での「不屈の精神」の象徴です。ありがとう。
遠く離れた場所から常に支えてくれた妻Fatimaへ。この達成は、私だけのものではなく、あなたのものでもあります。
教職員の皆様、常に私たちに批判的かつ思いやりある思考を促してくださり、ありがとうございました。
とりわけ、私の指導教員である中村絢子先生には心から感謝申し上げます。先生の丁寧なご指導と的確なフィードバックは、私の学びを大きく深めてくださいました。中村先生、本当にありがとうございます。あなたは最高の先生です!
また、後藤先生、山田先生、陣内先生、Wong先生、Huang先生にも、思慮深さと信念を私たちに植え付けてくださったこと、深く感謝申し上げます。
そして、遠いこの地で支え合い、共に過ごしたパキスタン出身の友人たちへ、Fahad Mahmood, Rustam Khan, Maryam Fazal, Baqir Zaidi, Hussain Aziz, and Muhammad Muddasir。あなたたちの存在は、私の心の支えであり、心の拠り所でした。
ここで少し、私の祖国パキスタンについても触れさせてください。パキスタンは時に単純化された見方で捉えられがちですが、実際は、豊かな文化、多様性、そして揺るがぬ強さに満ちた国です。公共の利益を第一に考え、地域社会が互いに支え合う精神が根づいています。私は、意味ある変革を志す新たな世代の一員として、これからもこの国の発展に貢献していく覚悟です。
これからの未来を思うとき、私は日本のことわざ「七転び八起き(ななころびやおき)」を思い出します。この道のりの中で、私たちは皆、何度も困難に直面しましたが、仲間の支えと「共に進む」という信念のもと、何度でも立ち上がってきました。
これから私たちは、それぞれの国や地域へ戻ります。ただの修了生としてではなく、公平性・対話・責任を担う者として。
権威によってではなく、共感によって導いていける人になりましょう。
国際関係学研究科2025年修了生の皆さん。私たちは単に学位を取得したのではありません。私たちは大きな変化を経験しました。
おめでとうございます。そして、ありがとうございました。
いつかまた、修了生としてだけでなく、協働者、そして社会を変えていく仲間として、皆さんと再び出会えることを願っています。

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