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国際経営学研究科 修了生総代スピーチ

 

謝辞 – 2022年度 修了生総代

国際経営学研究科 MBAプログラム

Dangol, Mukesh

来賓の皆様、槍田理事長、伊丹学長、研究科長、教員の皆様、職員の皆様、そして親愛なる友人と家族の皆さん。おはようございます。

 

2022年度修了生の皆さん、おめでとうございます。私たちはやり遂げました。私達は人類史上最も過酷な時代のひとつに直面した学生たちです。2022年度国際経営学研究科の修了生を代表して、このような素晴らしい式典に参加できることを大変光栄に思います。

 

私はここにいる修了生全員を誇りに思います。私たちは本当によく頑張りました。学業成績や研究業績に対して誇りを感じるのはもちろんですが、それ以上に、私たちが本当に誇りに思うべきは、困難を克服し、この旅を共に歩み、今日の日をむかえることができたことです。

 

昨年の6月、IUJの春学期の終わり、私は課題の提出に追われていました。そんな時、母国の友人、Jeevanから「日本を楽しんでる?」とメッセージが届きました。「楽しんでるよ、でも今は課題のことで頭がいっぱいだよ」と返信したのが今から1年前のことです。Jeevanは、私がこれまでに会った中で最も面白い男の一人です。彼はいつも素晴らしい一発芸を披露してくれました。彼は私の高校の後輩ですが、私たちは一緒に遊び、成長してきました。特に、私たちは隣人同士だったので、サッカー、水泳、ランニングなど、思い出に残る放課後を共に過ごしました。

 

しばらくして、私がケースメモを書いていると、またJeevanからメッセージが飛び込んできました。「Mukesh、聞いてくれ、日本で変な風呂に入ったという話を聞いたんだ」「試したことある?もし試したことがないなら、行ってみてくれ。」と。それは明らかに、「温泉」のことでした。私は翌日、「OK、Jeevan、試してみるよ」と返事をしました。

 

そんなやりとりから時は流れ、晩夏の夕暮れ時、Jeevanは私達が子供のころ一緒に遊んだ近くの公園で散歩していた時突然倒れ、そのまま帰らぬ人となりました。Jeevanがこの世を去ったことを告げるネパールからの電話を受け、私は衝撃を受けました。20代後半でまだ未婚でした。私の愛する後輩、兄弟、友人、隣人が突然この世から居なくなってしまったのです。

 

人生は予測不可能であり、何が待ち構えているか分からない。だからこそ、私たちは、精一杯生き、それぞれの瞬間を楽しまなければならないのです。

 

新型コロナウィルスの世界的な大流行となったこの2年間、皆さんの中には同じように身近な人を失った人もいたでしょう。中には、故郷で複雑な問題が発生したり、IUJでも幾度となく試練を経験したことと思います。しかし、私たちはそれを信じがたいほどの忍耐力と努力で乗り越えてきました。今私は、IUJで出会い、成長を共にした友人達、先輩や後輩たちのことを思い起こしています。そして、クラスメートのみなさん、あなたたちは、本当に素晴らしい。もう一度言いますが、私はあなた達を誇りに思います。

 

私は、このクラスの修了生総代として皆さんの記憶に残ることを望んでいません。それよりも、このクラスで学んだ努力、忍耐力、チームワークが私にとっての財産であり、そしてここで得た友情は、私の人生の中で何よりも大切なものです。ここで身に着けた資質は、今の私の一部であり、私の人生に喜びと目的を与えてくれます。 それは私達みんなに共通することではないでしょうか。

 

私たち一人ひとりはIUJで素晴らしい思い出を作りました。サイクリング、サッカー、バレーボール、ハイキング、水無川での水泳など、素晴らしい友人や先輩、後輩たちとの様々な活動が思い出されます。そして何より、IUJのミュージックルームで演奏した音楽やメロディーを忘れることはありません。ストレスの多い日々を送る私にとって、音楽室はストレス発散の場であり、癒しの場でもありました。さらに、Maurya先生のご自宅で行われたスピリチュアルなイベントについても触れておきたいと思います。私たちが一緒に歌った献身的な歌は、これからも私たちの心にいつまでも残り続けます。至福の時をありがとうございました。

 

さて、この場をお借りして、皆様の貴重なご支援とご協力に感謝の意を表したいと思います。常に私に夢を追いかけるように仕向けてくれた最愛の母、Nakali Dangolに心からの感謝の気持ちを捧げたいと思います。シングルマザーであるあなたにとって、私を育てることは簡単なことではなかったはずです。今の私があるのは、すべてあなたのおかげです。いつもありがとう、母さん。また、妻のSujataの変わらぬサポートと、息子のSumitの無邪気な励ましに感謝したいと思います。

 

IUJでの留学の機会を与えてくれたネパール政府、JICA、JDSにこの場を借りてお礼を申し上げます。私の指導教員であるChow先生は、研究活動のみならず学問の範囲外に至ることまで私をサポートして下さり、深く感謝しています。私は、Chow先生の指導学生の一人であることを大変誇りに思っています。初めてお会いしたとき、「マケシ、あなたは成績のために競争しているの?」と聞かれたのを覚えています。「成績は副産物にすぎません」と私が答えると、「それを聞けて嬉しい、最高の答えだ」と先生はおっしゃいました。先生はいつも、私が高い目標を目指して走り出す原動力になってくれました。ありがとうございました。

 

私達はユーモアを込めてIUJのことを “International University of Jail(国際刑務所大学)”、“Isolated University of Japan(日本の孤立大学)、”I and U in jail(刑務所の中の私とあなた)“などと言ったりもしました。それでも、IUJに来たことは、私自身、そして多くの学生にとって自己発見のチャンスとなりました。私達はIUJで自分を見つめ直すための時間と場所を得ることができました。ここでの経験は今の私自身の一部を形成してくれました。IMカウンシルのメンバーとして、また、全学生が「HOUSE」と呼ばれるチームに分かれて行う対抗戦において、Mizukami Houseのキャプテンとして活動したこと、CAT(Community Action Team)のボランティアとして地域の小学生と交流したことは私の大切な課外活動の思い出です。また、IUJは私にファシリテーター、チューター、ティーチング・アシスタントやリサーチ・アシスタントとして働く機会も与えてくれました。JICAとの共同研究におけるケース教材開発プロジェクトに参加する機会を与えてくださった横瀬先生にも大変感謝しています。また、山口先生とは航空機や空港、空域の話、そして農業についての話で盛り上がり、楽しい時を過ごしました。先生方が提供してくださった、ご指導と貴重な機会、そして思い出に心から感謝申し上げます。

 

この場をお借りして、どんな状況でも一緒にいてくれた友人たちに感謝します。最後になりましたが、IUJのカウンセラーだった石橋さんに感謝を申し上げます。彼女は昨年、困難な時期に自分の限界と範囲を越えて、私たち全員を助けてくれました。学生を代表して、石橋さんにお礼を申し上げます。

 

改めて、親愛なる友人の皆さん、修了おめでとうございます。皆さん一人ひとりのこれからの活躍を祈っています。

 

一瞬一瞬を大切に、人生を精一杯生きることを忘れないでください。

 

ありがとうございました。

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