修了生からの祝賀メッセージ

役職名は40周年記念(2022年)時点

内山 俊弘

日本精工株式会社
取締役 会長

国際関係学研究科
国際政治
1985年修了

創立40周年、おめでとうございます!

私は、1983年に第一期生として入学しました。企業派遣生です。

国際大学の特色、ユニークさ、良さは、まず新潟県浦佐というロケーション、海外留学生、そして企業派遣生の存在に拠っていると思います。

社会人としての経験を経て入ってくる企業派遣生の「大人」としての問題意識、現実感覚が海外留学生の多様な文化的背景と化学反応を起こしながら、国際大学ならではの発想、発見が生まれてくるのでしょう。

そして、浦佐はそれを促進するための自然のインキュベーターと言えます。八海山の雄大な眺め、一面に広がる緑の水田、白と灰色に覆われる厳しい冬、親切で温かい町の人たち、都会の慌ただしさと誘惑からの隔絶などなど。

私も出来るものならば、あの頃に戻ってみたい。

国際大学での2年間を知識の吸収、思索、研究、議論、論文作成、そして遊びに全力を投入してください。豊かな成果を挙げられることを祈っています。

毛利 勝彦

国際基督教大学
教養学部
教授

国際関係学研究科
国際政治
1987年修了

国境の長いトンネルを抜けると国際大学であった。魚野川の波底が白くなった。浦佐駅にMaxときが止まった。向側に停車したIUJバスの座席から先輩留学生が立って来て、角栄像の前で迎えてくれた。極上の米を育む水田に抱かれ、八海山の稜線を臨む。国境のないキャンパスで、世界と日本の多様性を学んだ。

修了後はJICAに就職した。出張先で同窓生に会うことも多かった。やがて国際大学の提携校でもあったカナダのカールトン大学の博士課程に進学した。冷戦が終わり、環境と開発の両立を目指す地球サミットがブラジルで開催された時期であった。

国連平和維持活動(PKO)、世界貿易機関(WTO)、地球サミット、対人地雷禁止条約など多国間リーダーシップを発揮するカナダ外交のリアリズムにしたたかさを感じた。そうした手腕の裏側には、国際大学も提携するプロフェッショナル大学院で学んだ修了生たちのネットワークがあることにも気づいた。

博士課程修了後には、母校である国際大学で教鞭を執る機会もいただいた。かつてカールトン大学から国際大学に交換留学に来ていたクラスメイトもカールトン大学の教員となっていた。そこで双方の大学研究室と住居とをスワップした「交換教員」として、再びオタワに赴いたこともある。地球上に広がるクラスメイトと雪国で共に過ごした日々はかけがえのない宝だ。

佐伯 卓

東邦ガス株式会社
顧問

国際関係学研究科
アメリカ研究
1988年修了

国際大学創立40周年おめでとうございます。

私は86年IR入学で、もう36年前になりますが、八海山に抱かれた緑豊かな魚沼の地を初めて訪れた日のことを鮮明に覚えて居ます。

私は10年余のガス事業での勤務を経て入学しました。そのお陰で、仕事で得た知識や経験が、例えば為替や株価、統計学など大学の授業で理論的に整理できた気がします。また欧米だけでなく、アジア、アフリカ、中東はじめ世界各国から留学生が来ており、たどたどしい英語でも意志疎通ができて、彼らの多様な国がらや文化に直に接することができ大変感動的でした。

卒業の数年後、この留学経験もあって、当社初の海外拠点であるニューヨーク事務所に赴任しました。さらに後々経営層として重責を担うことにもなりましたが、国際大学での2年間が人生の大きな転機になったと思うと大変感慨深いものがあります。

世界の状況はますます多様化、複雑化し、不透明感を強めています。今後も国際大学に多くの学生が集い、学び、交流すること通じて、わが国と世界が共に発展し、協調が進展することを祈念します。

大野 元裕

埼玉県
知事

国際関係学研究科
中東研究
1989年修了

祝!国際大学40周年。

非常に中身の濃い2年に感謝。毎晩、寮のキッチンで各国の学生と議論し、時にぶつかった日々が懐かしい。GSOのアカデミック・アフェアーの長として、MBA創設による日程変更に抗議し学長室にデモを仕掛けたのは、若気の至りながら、いい思い出である。

先生や仲間たちと週4回の勉強会で議論し合い、方法論を磨いたおかげで、イラク戦争や知事としての組織対応、法理論を用いた国会での議論など、幾度も訪れた危機を乗り越えられた。そこで学んだ分析手法やイスラームの考え方は、中東における外交の世界で、宗教界や相手政府の信頼を得たり、武装勢力の考え方を理解できない大国を惹き付け、情報を引き出すのに大いに役立った。戦時下のイラクで国連に勤めるかつての旧友にばったり会ったり、内戦で逃れた友人を我が家に住まわせたりと、他の大学では得られない人脈も大きな収穫であった。

今を創り上げた努力、練り上げた考え方、世界に向けた視点、人生の大きな節目がそこにあった。そして今も支えてくれる恩師や多くの仲間が集っていた。すべてのファカルティと学生たちの想いが作り上げた大学を大いに活用し、未来への礎石としていただきたい。

梅津 千恵子

京都大学大学院農学研究科
生物資源経済学専攻
名誉教授

国際関係学研究科
国際経済
1989年修了

国際大学創立40周年誠におめでとうございます。

在学中は美しい浦佐のキャンパスで非常に多様性に富んだコミュニティの中で、小人数ならではの家族的でとても楽しく刺激的な学生生活を送ることが出来、また犬飼一郎先生をはじめ真摯で個性的な先生方に強く影響を受けました。地元の皆様のご支援も忘れられない思い出です。

幸い在学中にワシントンD.C.にあるジョンスホプキンス大学(SAIS) へ交換留学する機会を得たことが、その後研究者を目指すきっかけになりました。国際大学で得たグローバルな視野と専門性は、大学教員・研究者となった後も私の礎となっています。

国際大学は日本のみならず世界の中でも真にユニークな学びの場であると思います。国際大学の最大の資産は世界各地で活躍する同窓生・教員のネットワークです。これからも国際大学が世界を変革していく真のグローバル人材を輩出する場所でありつづけることを祈念いたします。

Myrta Kaulard

United Nations Resident Coordinator Office (UNRCO)
Coordinator, Mozambique Operations

国際関係学研究科
日本研究
1990年修了

Dear IUJ, Alma Mater, happy birthday!

It is a great pride and honour to be celebrating your 40 years. So much has happened and you have gone such a long way. I sincerely wish you many, many, many more years, decades, centuries of continued research and teaching for humanity’s and the planet’s prosperity and peace.

You are unique in the combination of study and life on campus that you offer. The mix of academic disciplines, the student-professor relationship, and the multi- cultural exposure you give are very special. A true IUJ brand.

I have built on so much of what you taught me, throughout my whole professional career and personal life. I will be forever grateful to you for teaching me the winning recipe of understanding and bridging diversities, striving for inclusion and promoting multilateralism. It has been front and center, at all moments in my professional life, especially the most challenging.

In current times, you are more important than ever. Your mission is enormous. On your birthday, I would like to express my deepest gratitude to you and my most sincere wishes for continued, exponential success.

Arigatoo gozaimasu,

Myrta

西山 和宏

関西みらい銀行
代表取締役 副社長

国際関係学研究科
国際比較経営
1994年修了

創立40周年、誠におめでとうございます。

私は1992年から1994年にかけて国際大学に在籍しました。家内と当時2歳だった長男とともにMSAで2年間暮らしましたが、豊富な自然の中、国際色豊かな環境で過ごせたことは今も私たちにとって最高の思い出です。

私自身も多様な価値観に触れることで見識が広まり、たくさんの友人ができましたが、長男も海外からの留学生やその子供たちとの交流の中で成長することができました。家内は今でも夫人間での交流が続いているようです。

卒業生が全世界の様々な分野で活躍されている事実に触れると非常に誇らしい気持ちになりますし、私自身も負けられないという思いを強くする次第です。国際大学がさらに発展していくためには、卒業生の活躍が何より大事であると認識し、今後とも持続可能な社会の発展に貢献していきたいと思います。

Christian Buck

Ambassador, Director-General for Political Affairs
Special Envoy for Libya

国際関係学研究科
国際関係学
1997年修了

My life in international affairs began with IUJ. Little did I know when the IUJ shuttle bus first delivered me to its beautiful little campus 27 years ago. A little more than one year and countless shuttles later, the same driver brought me back from the Shinkansen station returning from taking the foreign service exam at the German Embassy Tokyo. I passed with flying colors and entered the diplomatic service only days after graduation.

Why did I succeed? The International University of Japan has provided me with first-class academic education in International Relations, instilled the invincible spirit of Japan in my mind, and offered an immensely rich cultural environment to live and study. All this taken together – food and formation for body, mind and soul – prepared me for the challenges and opportunities of a career in diplomacy. What I learned in Japan’s remote Snow Land, academically and emotionally, already then globally enhanced by one of the world’s first and finest fiber optic networks, has guided me safely through the years, posts, and promotions that followed.

I will always feel deep gratitude to IUJ, to its outstanding and dedicated faculty and staff, to its wise founders and financial supporters, to its carefully selected, diverse and inspiring student body, and to the Government of Japan – for creating, operating, enabling and defending this unique institution. I say: thank you! It has worked wonders for me.

玉井 孝直

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社
代表取締役社長

国際経営学研究科
MBAプログラム
1997年修了

国際大学で同窓生と共有した時間、思い、多くの経験 ― このすべてが私の糧になり、人生の選択肢を広げ、一つ一つの選択を後押ししてくれました。ともに学んだ同窓生は、私の人生に勇気と刺激を与え続けてくれる、かけがえのない存在です。何物にも代えがたいこの貴重な機会を与えてくださったすべての方、国際大学の先生・職員の皆様、そして今でも国内外で親交を深めさせてもらっている仲間たちに、心から感謝を申し上げます。

これからの世界で求められるのは、強い思いをもって、逆境をチャンスに変え、新たな道を切り開いていくリーダーです。世界をリードしていく多くの人材が今後も国際大学から巣立ち、国内外で活躍されることを祈念しますとともに、私も国際大学のアンバサダーの一人としてお役に立っていければと願っています。

国際大学40周年、心よりお祝い申し上げます。