国際大学
9/12

在学生・修了生の声What Our Studentsand Alumni Say国際関係学研究科 公共経営・政策分析プログラム 2年矢笠 嵐 さん国際関係学研究科 国際開発学プログラム 修了日本国際協力センター(JICE)中澤奈央 さん発展途上国の子供たちの教育をサポートしていきたい修了生の声 学部時代に、国際協力のボランティアサークルに入りました。そこでの活動を通して、発展途上国の子供たちの教育環境について、より深く学びたいと考えるようになりました。 海外で学びたいという希望と、見識を深めたいという思いをかなえるために、大学3年生のときに1 年間、米国に留学しました。学部では英文学を専攻していたので、卒業時にそのまま就職しようか、国際協力や国際関係について深く学ぶために大学院に進もうか、悩みました。もう一度留学をしたいという思いも、捨てきれずにいました。 そんなとき、国際協力に関する情報誌で目にしたのが、国際大学でした。国際関係学を学べること、海外留学と同等の国際的な環境にあること、授業はすべて英語であることを知り、受験することにしました。私自身が新潟市出身だったので、同じ新潟県にある国際大学を身近に感じたということもありました。 入学してすぐ、海外留学での経験以上に、さまざまな国との文化の違いを肌で感じることができる大学だと思いました。米国留学時はホストファミリーの家とシェアハウスで暮らしていたため、自分の部屋に戻れば、大学生活から離れた環境となります。しかし、国際大学では寮生活なので、寮生全員と顔なじみになります。大学の延長に寮生活があり、寮生活の延長に大学があるという感じでした。 授業では、学部のときに学んでいなかった経済学や統計学の専門用語を聞き取るのに注力しました。しかし1年生には2年生がティーチングアシスタントとしてサポートしてくれましたし、先生方も丁寧に教えてくれましたので、苦労したという思いはありません。修士論文は、学部時代からの思いと関連のある「インドネシアの所得格差と教育の因果関係」をテーマにしました。 日本国際協力センターでの勤務は始まったばかりですが、自分自身のテーマでもある「貧困と教育環境の改善」について、国際大学で学んだことを生かして取り組んでいきたいと思っています。 高校生のころから、海外とのビジネスや国際協力の仕事に携わりたいと考えており、短期留学を経験し、大学卒業後は民間企業で国際会議の運営を担当してきました。30歳になる前に、改めて途上国の開発問題にかかわりたいと決意。キャリア転向を図るために、会社を退職して国際大学に入学しました。 進学先を決める際、海外留学も視野に入れていくつかの進路を検討しました。そのなかでも国際大学が魅力的だったのは、途上国の若手官僚が多く学んでいて、彼らと切磋琢磨できることでした。大学時代の恩師が国際大学の修了生であり、進学先として勧めてもらったのも、決め手の一つになりました。 プログラムでは、行政学や政策決定分析などの科目に加え、経済学や統計学といったあまりなじみのなかった、定量的な手法を学びました。また「良質な論文を書くためには、良質な論文を読むに尽きる」という指導から、論文を多読しました。どの科目も課題が多く、入学してすぐは講義についていくことに必死でした。しかし自分で論文を書く段階になって、苦労して学び取ったことが生かされているのを実感しています。大学の制度を利用して、カナダの提携校への短期留学も大きな学びになりました。 ことあるごとに寮の食堂に集まり、さまざまな国の留学生と議論を交わしたり、時には一緒にレジャーを楽しんだりすることにより、ハードな勉強を乗り越えられた気がします。彼らと深くかかわることにより、一つの問題に対しても、文化や信条、価値観の違いから、克服のためのアプローチも異なるということを改めて認識しました。 現在は、地方自治体の国際協力の在り方について、修士論文を執筆しています。これからの国際協力は、国や国際機関だけではなく、地方自治体やNGO(非政府組織)を含む、さまざまな主体間との調整が求められます。どのようにお互いの社会を豊かにしていくのか、より互恵的な協力ができる仕組みづくりを進められる人材になりたいと考えています。論文の多読と留学生との議論から見えてきたより良い国際協力の在り方在学生の声図書館からは大学の周囲の山々がよく見え、勉強中に眺めるだけで気分転換になるというInternational University of Japan 国際大学 9

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です